ホンダの最新ハイブリッドカー「フィット」が3度目のリコールで、ホンダは精神的なダメージを相当受けているようです。


なんと、ハイブリッドシステムの核の部分、同じ箇所を3度連続のリコールという、異常事態。


”技術のホンダ”ですが、その地位が不動の物どころか、一気に転落してしまった感があります。



新型フィットは、ハイブリッドコンパクトカーの中でも、かなりデザインもカッコイイし、燃費も飛び抜けて良かったため、注目を浴びていたホンダの切り札的な車。


重大な欠陥が見つかったのは2013年の秋、新型フィットが坂道で止まったまま全くうんともすんとも言わなくなった、つまり動かなくなってしまったという報告が引き金。



デュアル・クラッチ・トランスミッションという部分の不具合で、これが3回目のリコールということで、社長がカンカンに怒っているということ。


新型車がたたみかけるように3度もリコール・・・こんな前例は今までなく、よりによってなぜこのタイミングで、という憤りがホンダ経営陣にはあるのでしょう。




ただ、社長が怒るのはお門違いではないでしょうか。


ホンダは、新型フィットを契機にしたかどうかはわかりませんが、ここ数年で世界同時立ち上げという、かなり強行な販売戦略を行っています。

その結果、技術者の養成は間に合わず、技術力・サービスの低下も否めなかったでしょう。



それでも現場が歯を食いしばってがんばってきたのですが、やはり無理がたたったか、ほころびが生じてしまったような感があります。


国内100万台という目標を掲げて、コストを下げながらもひたすら前倒しでやってきたが、おそらく新型フィットのリコールに暗雲を感じているのではないでしょうか。





旧日本海軍はかつて、優秀な搭乗員をゼロ戦という優秀な戦闘機に乗せ、太平洋の広大な地域にまでその勢力を拡大させました。

しかしいくら優秀な搭乗員とはいえ、防弾ガラスも防弾板もない戦闘機で、片道数時間もかかるような長距離飛行を連日のように強要し、忙殺されたために日に日に優秀な搭乗員を失い続け、ついにミッドウェーで大量のベテラン搭乗員を失い、そこから失速、敗戦へと突き進んだわけです。



世界同時立ち上げが悪いとは言いませんし、世界的なシェアを取れるチャンスと見たのでしょうが、一気に手を広げよいうとしたために優秀なホンダの技術者が忙殺され、技術の継承にほころびが生じ、ついに重要な戦略カーであったはずの新型フィットのトリプルリコールで大打撃を受けた、そんな旧日本海軍のやり方に近い、無理な戦略だったのではないでしょうか。



ホンダの経営陣の努力は認めます。


ただ、これは経営方針としての失敗でしょう。

社員の責任は、全て伊東社長の責任でもあるわけですから。



利益を追うがゆえに、自社の社員を軽率に扱ったと言われても仕方がない結果だと思います。

ブラック企業とまではいいませんが。



Nボックスで軽自動車では他社を圧倒しかけていたホンダですが、頼り切っていた技術屋から予想しなかったつまづきが生じてしまったといったところでしょうか。


今回の新型フィットは、プログラムの不具合なので、コンピュータの書き換えだけで部品交換とかはなさそうですが、それにしても、CMでもエクステリアの詳細をぼかしながらインパクトを与えながらの発売開始。


そして、期待通りの抜群のデザインと、極端に良い燃費。

ホンダというブランドの信頼感。

新型フィット(フィット3)は、”信頼の高い成熟した新しい時代の車”でした。



果たしてホンダは、イメージダウンを挽回できるのでしょうか。

これ以上のリコールが起きない事を願うばかりですね。